旅立ち
2024年3月31日20時、羽田空港に同期7人が集まった。僕と、一緒にトルコへ出発する同期の2人を見送りに来てくれたのだ。一緒に行く同期は無類の釣り好き、七つの海の大物を釣るためにこの一年を費やす。
お互いの得意分野を一緒にやろう
「俺は海や釣りが好きだからそれに関係するものに誘うわ」この釣り人をFと呼ぼう。1年の計画を練っているときからFはこう言ってくれていた。対して僕は何かこれといった目標が明確にあるわけではない。ただ、見た事のない景色を減らしたいだけで、提供できるネタは大好きな世界史関連だけ。
もともとトルコへ行きたかったのはイスタンブルを一目見たかったからだ。ヨーロッパとアジアを結ぶ文明の結節点からはどんな景色が見えるのか。イスタンブルは日本のバックパッカーたちのバイブル、沢木耕太郎の「深夜特急」にも登場し、沢木氏はガラタ橋から金角湾を望みサバサンドをほおばる。その時の情景を自分も味わいたかった。
Fに魅力を説明する。「分かった、じゃあお前にイスタンブルを任せる。歴史のロマンを教えてくれ」こうして最初は2人でトルコを目指すことになった。
3/31 0:05羽田空港⇒4/1 14:25イスタンブル新空港

空港からはHavaistという高速バスで市内まで移動。
イスタンブルは大きく3つのエリアに分かれている。
多くの観光名所は旧市街のにあるため、そこへ向かう路線ist-12に乗車し、Aksarayで降車した。
Sultan Ahmetまで行く路線は2024年4月現在、市内の交通規制により運航していなかった。
詳しくは上記リンクを参照してください。
宿に荷物を置いて、ガラタ橋へ夜景を見に向かった。橋のたもとでおじさんが客引きをしている。
ボスポラス海峡の遊覧船だ。まずはヨーロッパとアジアを隔つ海を味わうことにした。
温かいと思って半袖だったが4月のトルコの海風は想像以上に寒い。欄干から乗り出して街並みを眺める。向こうに見えるトプカプ宮殿はすでに明かりが落ち、手前のSirkeci駅やガラタ橋周辺のEminonuエリアが煌々と輝く。
温かい船内に戻ってようやく、遠く日本を離れた旅が始まったことを実感する。

美酒に酔う
記念すべき1年の最初の晩餐は異国の酒場と決めていた。下船後、ガラタ橋を渡り新市街へ向かう。
トルコ風居酒屋meyhaneはお酒と軽いつまみを出すお店。小皿に載った前菜mezeを見せてもらって、気に入ったのを選ぶスタイル。禁酒を戒律とするムスリムの国ながら非常に世俗的なトルコでは、現地の人もたくさん訪れます。
向かったのはこのエリア、他にもAsmail Mescitなどのエリアが有名です。

僕とFは飲むと顔が赤くなるフラッシャー、けど飲みの場は好きだし今日は特別な日。(結局トルコにいる間はほぼ毎日飲酒)Fはビール、僕は伝統の蒸留酒rakiを頼んだ。「大丈夫か?結構強いしょその酒」
心配するFをよそに気分よくチェイサーの水、raki、mezeを腹に収めていく。途中、楽器の奏者達が席まで来る。店を回って演奏し、金を集める。とりあえず手元のお金をあげた。気分がとても良い。
下戸なので一杯で十分、旅の途中で忘れないようにとトルコ名物のお菓子baklavaを買いに行った。
こちらのお店は現地人も唸る高評価のお店です。
「クーポンは使えるかな?」酔っぱらって眠気が最高潮に達した僕は店に入った時にこう言っていたらしい。
それでも何とかお互いのお土産を見繕って、寝ぼけた僕をFは引っ張って帰路についた。
若者でにぎわう新市街の目抜き通りIstiklal cd.でトルコ風アイスを見かけた。器用な売り子の兄ちゃんから濃厚なアイスを受けとり、長い初日の締めくくりとする。
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