Shopping in the Bazaar
今朝もロカンタへ赴く、旅に来たら食事は醍醐味の一つ。せっかくなら現地の料理を沢山食べてみたい。と、思っているが、実際は非常に日本の食事が恵まれている事を実感する。
2024年8月18日執筆時点、4か月日本と海外を行き来する生活をして恋しくなるのは二つ。米と出汁だ。出汁は醤油・酒・みりんなどを含めたソース全般ととらえても良い。海外に比べれば味のはるかに濃い日本食の味付けと、それをおかずに食べる白飯が日本食の基本だと勝手に今年の生活で結論付けた。それだけこの2つが長く旅を続けると食べたくなる。
さて今日はまだ日本を経って幾日も経っていないが、トルコにも米料理があると調べは付いていた。特段米が食べたいという禁断症状が出ていたわけではない。しかし、トルコではどんな料理にもekmekなるパンがただで付いてくる。常時お腹の空いている僕はありったけをいつも詰め込んでいた。
そして思ったのだ、いったん米を挟もう。

pilav
日本でも聞いたことがあるだろう、そうピラフだ。奥は謎に目玉焼きとオムレツという組み合わせ。ピラフは味は抜群においしいがパンチは無い。
飽きるので結局Fのメインとシェアをして貰った
現地の料理と米を食べたいというわがままな欲を満たして、グランドバザール(トルコ語でカパルチャルシュKapalicarsi)へ向かう。ガイドブックでは観光客向けであり、値段交渉でも高値を提示してくるから買い物には向かないと記載されている。はじめは何も買わないつもりで足を踏み入れたはずだった。

入るとやけに時計や貴金属を売る店が多い。エリアごとに商品の種類が固まっているようで、僕たちが入ったところは高級なものが多かった。買うものが無いので間に並ぶ換金所のレートに一喜一憂しながら(別に今換金したいわけじゃない)、歩く。

良さげな中庭に至る道
グランドバザールについての解説がとても詳しいです。
バザールは薄暗い上に、面白いものがたくさんあるので時間を忘れて満喫しちゃいます。気付けば1時間は平気で歩けてしまうでしょう。僕たちはトルココーヒーを飲みたいと思っていたのでこちらに入りました。どちらかと言えば、伝統的というよりモダンでおしゃれなお店ですが、おいしいコーヒーで一息付けますよ。
僕は昨日Fが絨毯を買った時のセリフが忘れられなかった。お金は無い。しかしこの一年のような時は多分二度と来ないし、仮に違った形で旅行を出来たとしても、トルコのイスタンブルにまた来れるかも分からない。
だから形に残るものを買うことにした。買うものは心にずっと決めていた、チャイグラスだ。一つは家族に、もう一つは自分用に合計4個のグラスを買おうと思った。いろんなお店を物色して気に入ったデザインを探した。できればトルコっぽいデザインが良い。
「これは丈夫だ。」そんなことを言いながら、グラスを落として更には踏みつけるおっちゃん。値段交渉は慣れていなさ過ぎて、言い値の1/3くらいで落ち着いていた。正直多分まだぼられ価格だと思う、けれど交渉して物を買う面白さやこのやり取りに満足した。僕は思い出も一緒に買っている。
気分が良いとFに言うと、「俺もこれが気に入った、良い買い物だった」。ここでも思い出に残る。プライスレスな経験を得、もうぼられたくないな…というセリフを残しグランドバザールを後にした。

シーシャの品ぞろえですらこんなに!!

いざPamukkaleへ
宿に戻ってパムッカレの最寄りの街Denizliまでの飛行機に乗る。イスタンブルは空港が二つあり、入国の際に利用したイスタンブル新空港ではなく、アジア側にあるサビハギョクチェンSabiha Gokcen国際空港からだ。
ちなみにサビハ・ギョクチェンはトルコ共和国建国の父ケマルアタテュルクの養女であり、トルコ初の女性飛行士の名前だそう。
サビハギョクチェン空港までのアクセス方法はいくつかありますが、僕たちは地下鉄を利用しました。バスと違って、乗り降りの場所が決まっていて利用しやすいと思います。
Sirkeci駅から、ボスポラス海峡をトンネルで結ぶ地下鉄マルマライB1線でAyrilik Cesimesi駅に行き、地下鉄M4線に乗り換えて空港名と同じSabiha Gokcen駅で下車します。駅直結で空港へ入ることが出来ますがそこで手荷物検査が行われているため搭乗時間には注意してください。
シルケジ駅まではトラムT1線があるのでそれを利用しました。宿の最寄りをT1線沿いにしておくと便利です。


所要1時間40分とまあまあの時間乗ったが、いったんシルケジ駅に着けば乗り換えも楽だ。
空港では腹ごしらえ、Usta Donerciなるバーガーショップでケバブバーガーを頬張る。現地のチェーン店を巡るのもまた旅の楽しみ。
17:30 Sabiha Gokcen International airpot 18:30 Denizli Cardak airpot
夕方に空港に着き、エントランスを出てすぐの大型バスに乗り込む。これはDenizli市街と世界遺産Hierapolis-Pamukkaleの観光の拠点となる町カラハユットKarahyitまでつないでいて、飛行機の発着時間に合わせて運航されているよう。英語でググって運航会社の公式ページを確認しようとしたが、VPN接続しないと表示できなかったうえに全部トルコ語でさっぱりだったため、ぶっつけで行ってみた。現地の人もみんな利用するようで人の流れについていけば大丈夫だった。
言葉が分からないのもあるが、海外は割とおおざっぱでもむしろそれが普通なのかもしれない。日本は本当にこういうところが手厚いと感じる。

カラハユットは温泉街でリーズナブルなものから高級ホテルまで、温泉付きの宿がたくさんある。バスに揺られて着いた頃には日も暮れていたので中心街(とはいっても小さな町だからただのロータリー)で食事を取ることに。

おなじみのこちらのサイト、とてもおいしそうで今見てももう一度戻って食べたくなります
宿に戻って今日は部屋付きのバスタブで疲れを癒す。泉質はまずまず、ちょっと鉄っぽいのか色味が赤い、そして源泉といえど日本ほど激熱というわけではないみたいだ。普段もあまり湯舟には浸からないが、やっぱり海外旅行をしていると一日外で行動することも多いからシャワーだけじゃ物足りなくなって来る。
Fはシャワーで済ませると言っていたのでのんびりと入る。
どこまで行っても心に日本での経験が残り、それを通して新しい経験を見ている。歳をとっていくと、段々見たままで世界を受け取れなくなっていく。決して悪いことではないと思うが、なんだか寂しくなる。果たして今僕は境界を越えているのだろうか…

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